相続税申告書に添付する法定相続情報一覧図作成における注意点

【2018/08/06】

相続税の申告書には従来「戸籍の謄本」や、相続人の住民票などの提出を要していました。
平成30年4月からはこれらの書類に代えて、法務局が発行する「法定相続情報一覧図の写し」(以下 一覧図といいます)を提出することが可能となりました。

 

今までは被相続人の銀行口座を解約する場合に、その都度戸籍の謄本などを各戸別に提出しなければならなかったところ、この一覧図を提出するだけで、手続きを済ませることが出来るようになります。
また、相続税の申告書の提出にあたっても、一覧図の利用が進んでいます。
しかし、一覧図の記載内容によっては、税務署から突き返されることもあります。

 

以下では、私の事務所で実際にあった一覧図の提出の失敗例をご紹介します。
この失敗事例のお客様は、最初の面談の時に一覧図をお持ちになられました。一覧図から被相続人、及び法定相続人の氏名、住所、誕生月が読み取れることから、これで大丈夫と判断して申告書を作成、相続人様の承認、ハンコの押印を頂き、一覧図を含む必要な書類を添付して税務署に提出しました。

その後、税務署から提出した一覧図では不十分なので、改めて「戸籍の謄本」の提出するように指示がありました。

 

不審に思って調べたところ、提出した一覧図には被相続人と相続人との続柄を、単に「子」と記載していました。
税務署によると提出書類の要件として「法定相続情報一覧図の写し」(子の続柄が、実子又は養子のいずれであるかが区別できるように記載されたものに限ります。)と制限が付されています。

基礎控除の算定上、養子の頭数に制限があることから、一覧図に子と記載するだけではその子が実子であるか、養子であるかの判断がつきません。

それ故、今回提出した一覧図では要件を満たしていない為、戸籍謄本の提出を要求されたのです。

 

被相続人に養子がいる場合には、一覧図と合わせてその養子の戸籍の謄本又は抄本の添付も必要になりますのでご注意ください。